子どもから大人まで日本中を巻き込んだ「パプリカ」。米津玄師が初めて踊りを披露したMV「LOSER」。土屋太鳳が狂気を帯びたダンスを披露したSiaのMV「アライヴ」。これらすべての振付を手掛けたのが、辻本知彦。MVにとどまらず、CMや舞台、ツアーの振付など、今、ひっぱりだこだ。 しかし、辻本の振り付けは、誰が見ても「これは辻本の振付だ」とわかるようなものではない。というのも、辻本は踊り手ひとりひとりとじっくり向き合い、その踊り手を深く理解した上で、その人に合った振付を生み出していく。そのようなアプローチにより、踊り手本人すら気づかなかった新たな魅力が引き出されるのだ。 辻本自身は、シルク・ドゥ・ソレイユに日本人男性ダンサーとして初めて起用されるなど、圧倒的な存在感を放つダンサーだ。しかし、今、仕事の大半が振り付けで、自ら踊る機会が少なくなっている。